実態に合わせた人事労務関連規程の整備を行うとともに、適正に運用できるようにオールインワンで支援を行います。
株式公開会社には、当然の責務としてコンプライアンスの確立が求められます。そのためには、経営管理体制を体系化し、組織レベルを常に一定以上の水準にしておかなければなりません。上場申請にあたっては、その中でも特に『人』に関することについて、早い段階から管理体制を整備し正しく運用を行っていることが求められます。具体的には、就業規則や法定帳簿を適法に整備し、ルールに基づき人事労務管理を行うとともに、頻繁に行われる法改正にも迅速に対応できる体制を整えておくということです。これは、企業を支えるのは結局『人』であるということすれば当然と言えるのですが、それだけでなく、人事労務管理を御座なりにすることは、大きな潜在リスクを抱えてしまうことになりかねないという問題もはらんでいるのです。
ところが、労務管理の中でも、監督官庁からも社会的にも問題視されやすい労働時間管理については、できるだけ柔軟な運用でパフォーマンスを上げたいと考える企業と労働者保護を目的とする法律との間で、実態に合わせて折り合いをつけるのが難しいということがよくあります。確かに、労働者保護の代表格である労働基準法は昭和22年に制定され、その後改正が繰り返されているとはいえ、世の中の変化のスピードに追い付いているとはお世辞にも言えません。法律どおりの運用を行おうとすれば、がんじがらめにされているように感じることも十分理解できます。
しかしながら、法律を正しく理解したうえで運用管理を行わないと、健康障害や賃金不払い残業問題など、意図しないところでリスクを発生させてしまうことがあります。しかも厄介なのが、これらのリスクは問題がことさら大きくなってからでないと顕在化しないということが往々にしてあることです。これは、場合によっては、上場スケジュールの見直しを余儀なくされることすら起こり得る、ということを意味します。
もとより、時代が変わっても企業を支えるのはやはり『人』であり、『人』をおいては始まりません。法解釈の相違云々よりも、決められたルールの中でどうすれば一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮できるのかを探し出す方が、結局は企業にとっても働く人にとってもプラスになります。当事務所では、各企業様の現状を把握したうえで、法の趣旨を逸脱することなく、かつ、できる限り実態に合わせた人事労務関連規程の整備を行うとともに、適正に運用できるようオールインワンで支援を行います。
業務フロー例
1.現状把握
インタビューのほか、社内規程、各種帳票の整備状況、内容などを確認します。
2.アセスメント
「1.」によって得た情報を基に、客観的な立場から現状の評価、分析をします。
3.レビュー
結果をフィードバックするとともに、課題解決に向けた今後の取り組みについて実状を踏まえながら提案をします。
4.就業規則、諸規程の見直し
最新の法律に対応した規定内容を盛り込むのはもちろんのこと、民事上のリスクにも耐えうる内容に整備します。また、必要に応じて新たに規程を作成し、実態に合わせて運用できるようにします。
5.法定帳簿、各種労使協定の整備
法律上必ず備え付けておかなければならない帳簿類を調製します。また、規程の内容に合わせて各種労使協定を整備します。
6.フォローアップ
新たなルールに則った適正な運用や、リスクを少しでも減らすための労務管理を、自社において行って頂けるようアドバイスを行います。ただ、どれだけ労務管理体制を整備したとしても、日常においてはルール化できない想定外の問題が生じることがあり、その都度判断に迷ったりすることも起こり得ます。また、法律の改正の度に規程の見直しを行うなどの作業は、どうしても避けることができません。当事務所では、そんな担当者様のご負担を一手に引き受けるべく、ご希望により顧問契約という形で継続的にフォローアップさせていただくことももちろん可能です。